AIに伝わる、ひとこと|第1回

今日覚えるのは「インフォグラフィック風」! AIへのお願いにこの一言を足すと、画像はどう変わるでしょう?
AIに「コーヒーを淹れる画像を作ってください」と頼んだら、お湯を注ぐ場面の画像ができた。イメージには合っているけれど、本当は「淹れ方がわかる画像」が欲しかった――そんなとき、足してみたい言葉が「インフォグラフィック風」です。
まずは、短い頼み方にこの言葉を加えると、何が変わるのか見てみましょう。以下は、それぞれの指示で実際に生成した最初の画像です。

お湯を注ぐ場面を描いた写真風画像。道具の名前や手順の説明はない。

写真風画像に、道具・番号付きの手順・分量を組み合わせた説明画像になった。
Aに送った指示
コーヒーを淹れる画像を作ってください
Bに送った指示
コーヒーを淹れる画像をインフォグラフィック風に作ってください
今回は、「場面を見せる画像」から「情報を整理して伝える画像」へ変わりました。Aは淹れている様子を見せ、Bは何を使い、どの順に行うかを文字や番号でも伝えています。写真風の表現はBにも残っており、違いは絵柄だけではありません。
最初から上手な指示を書く必要はありません。まずは普段の短い頼み方に、この言葉を一つ加えるところから試せます。ただし、いつも同じ変化が起こるとは限らず、説明が増えたぶん、内容を確認する必要もあります。
A・Bは同じ内蔵画像生成ツールで、参照画像なし・背景設定共通・各1回の新規生成を行った結果です。内部モデル名・シードは確認できず、同一モデルや再現性は保証できません。ユーザー提供のスクリーンショットは企画の参考とし、掲載画像は別途生成しました。
ここから、この言葉の意味、さらに条件を加えた実例、日常の頼み方を言い換えるコツを紹介します。
画像はAIの生成結果です。比較用の元画像には工程の欠落や未検証の説明があるため、調理手順としてそのまま使わないでください。画像を開くと拡大できます。
Bでは注ぐお湯と抽出できる量がともに240mLとされ、区別が不十分です。粉に吸収される分などがあるため、同じ量になるとは限りません。味の調整に関する説明も未検証です。正しい手順の参考例は、下の追加比較内にある補助図で確認できます。
「インフォグラフィック風」とは、情報を図と短い言葉で整理すること
インフォグラフィックは、情報を図・アイコン・文字などで組み立て、関係や流れを伝える表現です。数字のグラフだけでなく、作業の手順図や比較図も含みます。制作では、誰に何を伝えるかを決め、必要な情報を絞ることが大切です。参考:Adobeのインフォグラフィック作成ガイド
AIへの「インフォグラフィック風」は、このような見せ方を頼む自然な言葉の指示です。本記事では、特定サービスの機能名や、必ず同じ形になる命令としては扱いません。
たとえばコーヒーカップの写真は、色や雰囲気を伝えられます。そこに「準備→蒸らす→注ぐ」という順番や説明を配置すれば、淹れ方も伝えられます。違いは絵柄だけでなく、情報をどう読ませるかにあります。
向いているのは、料理や作業の手順、二つのものの比較、学習内容の要点整理など。細かな条件や例外が多い説明は、図に詰め込まず本文で補うと読みやすくなります。
「淹れ方を説明して」と伝えた場合は?追加の3例
説明を頼むときの3例と、手順の確認結果を見る
ここからは、最初から「説明する画像」が欲しいと伝えた場合も見てみます。冒頭の短い依頼とは別に生成した、追加の比較です。
題材は「初心者向け・おいしいコーヒーの淹れ方」。以下の指示を変更せず、それぞれ1回ずつ新規生成しました。出力を見て比較用画像を選び直したり、修正したりはしていません。
実施日:2026年11月6日。使用環境:OpenAIのCodex内蔵画像生成ツール(image_gen)。内部の画像モデル名はツールから確認できませんでした。同じツールと背景設定を使いましたが、同一モデルでの処理は保証できません。サイズ・品質・乱数シードも固定できていません。各1回の観察であり、効果の再現性を証明する比較ではありません。
① まずは「説明する画像」とだけ頼む
初心者向けに、おいしいコーヒーの淹れ方を説明する画像を作成してください

生成されたのは横長の画像。カップや道具の写真風画像に加え、6段階の手順、分量、コツまで載っています。
この段階ですでに、番号や枠を使った図解になりました。「説明する画像」という依頼からも、AIは情報を整理する方向を選んだと考えられます。インフォグラフィック風と書かなければ図解にならない、というわけではありません。
② 「インフォグラフィック風」と頼む
初心者向けに、おいしいコーヒーの淹れ方をインフォグラフィック風の画像にまとめてください

②も写真風画像を使い、道具・手順・コツを区分した構成です。①の6段階に対し、こちらは5段階になりました。下部には基本レシピとアレンジ例も加わり、①より縦方向に広がっています。
ただし、①から②への変化は「写真から図解へ」という明確な切り替わりではありません。②にも説明が多く、スマートフォンで全体を表示すると細かな文字は読みづらくなります。
①と②では「インフォグラフィック風」以外に「説明する/まとめる」などの表現も変わっています。観察された違いを、この一語だけの効果とは断定できません。
③ 手順の数・背景・読みやすさも指定する
初心者向けに、おいしいコーヒーの淹れ方をインフォグラフィック風の画像にまとめてください。手順を5つに分け、シンプルなアイコンと短い日本語を使用し、白背景で情報を整理してください。スマートフォンでも読みやすいレイアウトにしてください

③は白背景にシンプルなアイコンを使い、5つの段を上から下に読む形になりました。写真風画像はなくなり、①②より一つひとつの説明が短くなっています。
「5つ」「アイコン」「白背景」という指示に沿う変化は確認できます。ただし、複数の条件を同時に加えているので、どの条件がどれだけ効いたかまでは切り分けられません。
そして、見逃せない問題があります。豆を挽いたあと、フィルターをセットして粉を入れる工程が書かれていません。蒸らす場面には粉が描かれていますが、初心者向けの手順としては説明不足です。
| 確認した点 | ① 通常の依頼 | ② 表現を指定 | ③ 条件を追加 |
|---|---|---|---|
| 主な見せ方 | 横長・写真風・6段階 | 写真風・5段階・補足欄が多い | 白背景・アイコン・縦5段 |
| 文字量の印象 | 多い | 多い | 比較的少ない |
| 注意点 | 横幅が広く縮小時に読みづらい | 下部の補足が細かい | 粉を入れる工程が欠落 |
今回わかったのは、「どんな見せ方にしたいか」を伝える足がかりにはなるけれど、内容の正しさまで任せきりにはできないということです。
見た目と内容は、分けて確認する
元画像の数値も統一されていません。①は粉12〜15g・お湯200mL、②は10g・150〜160mL、③は10g・150mLとしています。これは同じレシピを渡していないため、AIが内容まで補った結果です。
照合に使ったUCCの例では、1杯分は中細挽き10〜12g、注ぐお湯は約160mL、湯温92〜96℃、蒸らしは約20秒が目安です。元画像の数値と違っても、それだけで誤りとは決められません。一方、①の焙煎後の推奨期間や②の「中挽きが一番バランスをとりやすい」などの説明は、今回の参照資料では裏付けを確認できていません。参考:UCC「ペーパードリップ」
元画像は比較の記録として残し、確認した手順に基づく補助図を別に用意しました。

料理・勉強・仕事で、こんな使い方ができる
題材はコーヒーに限りません。「順番」「違い」「要点」を見せたいものから、一つ選んでみましょう。
- 料理:自分のレシピを材料と手順に分ける。加熱時間や注意点は省かず渡す。
- 勉強:教科書の確認済みの内容から、水の循環や歴史の流れを図にする。
- 仕事:承認済みの手順書を、初めて担当する人向けの流れ図にする。
- SNS:自分の投稿の要点を3つに絞り、画像にまとめる。詳しい条件は投稿本文に添える。
- 家事:ごみ出しのルールや掃除の順番を図にする。地域の最新ルールは先に確認する。
AIに題材だけを渡すと、内容まで生成されます。すでに確認した文章を渡して「見せ方を変えて」と頼むと、確認する範囲を絞れます。
コピペで使える、短い指示から始めよう
「何と頼めばよいかわからない」ときは、普段の言い方に一言を足してみましょう。以下は入力例です。生成結果を確認したのは冒頭のコーヒーの2例で、ほかの題材は未検証です。
| 最初に入力しそうな言い方 | 情報を整理した画像が欲しいときの言い方 |
|---|---|
| コーヒーを淹れる画像を作ってください | コーヒーを淹れる画像をインフォグラフィック風に作ってください |
| カレーを作る画像を作ってください | カレーの作り方をインフォグラフィック風の画像にしてください |
| 水の循環の画像を作ってください | 水の循環の仕組みをインフォグラフィック風の画像にしてください |
| 掃除の画像を作ってください | 部屋を掃除する手順をインフォグラフィック風の画像にしてください |
「作り方」「仕組み」「手順」も添えると、何を伝えたい画像なのかを、もう少し具体的にできます。場面や雰囲気を描いてほしいときは、そのまま写真風・イラスト風の画像を頼んでかまいません。
画像生成に対応したAIの入力欄へ、次の指示を貼り付けてください。対応していない環境では、画像ではなく構成案が返る場合があります。「〇〇」と「元の情報」は、自分の題材に置き換えます。
まず雰囲気を試す、最短の指示
一つのテーマを、AIがどう整理するか見たいときに。
〇〇を、インフォグラフィック風の画像にまとめてください。
初心者向けのおすすめ:要点と読む順番を決める
勉強メモや、自分用の手順確認に。元情報を添えて使います。
以下の情報を、初めて読む人に向けてインフォグラフィック風の画像にまとめてください。 要点は3つ。短い日本語とシンプルなアイコンを使い、上から下に読める縦長のレイアウトにしてください。 白背景で文字を大きくし、元の情報にない数値や説明は追加しないでください。 元の情報: [確認済みの文章を貼り付ける]
より細かく指定:手順の抜けを防ぎたいとき
仕事の手順書や、家族と共有する作業の案内に。項目数は実際の工程数に合わせます。
以下の手順を、インフォグラフィック風の画像にしてください。 対象:この作業を初めて行う人 用途:スマートフォンで手順を確認する 構成:元の手順を省略せず、上から下に順番に配置する デザイン:白背景、濃い文字、シンプルなアイコン 文章:各工程は短い日本語。数値・単位・注意点は変更しない 収まらない場合:文字を小さくせず、2枚に分ける案を先に示す 画像を作る前に、掲載する文章の一覧を提示してください。 元の手順: [確認済みの手順を貼り付ける]
この指示も正確さを保証するものではありません。まず掲載文を読み、次に画像内の文字と照らし合わせると、抜けや書き換わりを探しやすくなります。
思いどおりにならないときは、一つずつ直す
文字が小さい
説明を各項目1文に短くし、文字を大きくしてください。収まらない内容は別の画像に分けてください。
「スマホ向け」だけでなく、文章量も減らします。完成後は、実際に掲載する幅で読めるか確認してください。
情報が多すぎる
今回伝える結論は「〇〇」です。これに必要な情報だけを残し、豆知識や装飾の説明は外してください。ただし、元の手順と注意点は省略しないでください。
日本語がおかしい、手順が抜けている
まず画像内の文章をテキストで一覧にしてください。元情報と照合し、誤字・数値・単位・抜けた工程を確認してから、修正版を作ってください。
AIの自己確認だけでは見逃しが残るので、自分でも元情報と見比べます。文字の修正が安定しない場合は、文字なしの図を作り、デザインツールで正しい文章を載せる方法もあります。OpenAIの公式資料も、画像内の文字の配置・明瞭さや、厳密なレイアウトには限界があると説明しています。参考:OpenAI公式の画像生成ガイド
イメージしたデザインと違う
写真風ではなく、線の少ないイラストにしてください。色は茶色とベージュを中心にし、余白を広くしてください。情報の内容と順番は変えないでください。
絵柄、色、並び方など、気になる点を一つずつ伝えます。修正後は、直していないはずの数値や工程も確認しましょう。
よくある疑問
「図解にして」と何が違う?
どちらも使えます。「図解」は広い依頼で、「インフォグラフィック風」はアイコンや短い説明を組み合わせた見せ方を頼みたいときの選択肢です。厳密な使い分けより、欲しい形を具体的に添えることが役立ちます。
同じ指示なら、同じ画像になる?
今回の画像と同じになるとは限りません。利用するサービスやモデル、生成時の条件によって結果は変わります。ここでは、指示を組み立てる手順を試してみてください。
グラフや数字も、そのまま信用していい?
元の資料との照合が必要です。数字が合っていても、単位や棒の長さ、比較の基準が適切かを確認します。きれいに整理された画像でも、事実確認は別の作業です。
今日の言葉、覚えていますか?

情報を図や短い言葉で整理した画像が欲しいとき、AIに足す一言は何でしたか? 答えを見る前に、一度思い浮かべてみてください。
答えを確認する
今日の言葉は「インフォグラフィック風」です。場面を描くだけでなく、情報を整理して伝える見せ方を頼みたいときに使えます。
思い出せたら、一度使ってみよう
手元のメモを一つ選んで、次の一文と一緒にAIへ送ってみてください。言葉が出てこなくても、上の答えを確認してからで大丈夫です。
このメモを、インフォグラフィック風の画像にまとめてください。
出てきた画像を見て、文字の大きさや情報量を調整し、最後に元のメモと照合しましょう。この言葉は見せ方を伝える助けになりますが、必要な情報が抜けていないかの確認も大切です。


コメント